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アブダビの長期経済・都市計画

アラブ首長国連邦・アブダビ首長国は、現在“Abu Dhabi Economic Vision 2030”、“Plan Abu Dhabi 2030”という2つの長期国家戦略目標を掲げ、その達成に向けた取組を推進しています。
前者は石油・ガスへの依存から産業多角化への変革を掲げた長期経済成長ビジョン、後者はアブダビ市の将来的な人口増加に対応するため、環境配慮型の持続可能な都市を目指す長期都市開発計画となっています。
ここではこれらアブダビの長期経済・都市計画をご紹介します。

アブダビ・エコノミック・ビジョン・2030

アブダビ・エコノミック・ビジョン2030とは

本計画はアブダビ首長国の長期経済計画で、経済計画庁・経済開発評議会・最高評議会事務局の3者が取りまとめて2008年11月に発表されました。

計画・目標の骨子
  • アブダビは原油輸出に依存しない経済成長を志向する。そのため、民間部門の育成、輸出型産業の育成を実施する。
  • 人材面では自国民の教育を強化して雇用を促進し、外国人は熟練労働者を中心に登用する。
【定量的な経済成長目標】
  • 2030年のGDPを4,000億ドル(2007年の約5倍)とする。
  • 2030年の非石油産業のGDPシェアを64%とする。
  • 自国民の失業率を5%に抑制する。
  • 実物・金融資本を現在の5倍にする。
重点経済政策7分野
  1. 国際的に開かれた事業環境実現のための規制
  2. 経済循環に応じた財政政策
  3. 金融政策によるインフレ抑制
  4. 労働政策
  5. インフラ整備
  6. 人材開発、教育
  7. 経済開発を支える金融市場の育成
強化する産業セクター
  1. エネルギー(石油・ガス)
  2. 石油化学
  3. 金属
  4. 航空・宇宙・防衛
  5. 製薬・バイオテクノロジー・ライフサイエンス
  6. 観光
  7. ヘルスケア及びサービス
  8. 輸送・商業・物流
  9. 教育

プラン・アブダビ・2030

プラン・アブダビ・2030

本計画は、アブダビ市の都市開発の枠組みであり、2007年9月アブダビ都市評議会により発表されました。なお、アブダビ市とともにアブダビ首長国を構成する他の2つの地域:アル・アインと西部地域については、別途開発計画が策定されています。

計画の構成
  • 2つの政治経済中心地域(経済:セントラル・ビジネス・ディストリクト、政治:新首都地区)の開発計画
  • 環境・歴史文化保存のための指定地区の開発計画
  • 都心、空港、産業地域、居住地域などを結ぶ交通輸送インフラ整備計画
  • 自然環境、生活環境に配慮した居住地域開発計画及び都心再開発計画の方針
  • 都市計画実現に必要な関連法規の概略説明
基本方針(開発上達成すべき前提)
  • 首長国の家庭生活の伝統保持
  • アブダビ市民の独自性保持
  • 重要な自然の保護
  • 連邦政府の首都としての偉容の保持
  • 交通渋滞の回避と十分な駐車スペースの確保
  • 空港の拡大と空港へのスムースなアクセスの確保
  • 増加する人口に対応する居住地開発
  • 無秩序な商業立地、道路敷設、宅地造成による混乱・過密の回避
計画の進捗状況

アブダビ都市評議会(UPC)が「Plan Abu Dhabi 2030」を策定したのは、リーマン・ショック(2008年)およびドバイ・ショック(2009年)発生以前の2006年頃であり、経済発展とともに人口が大幅に増加することを前提としていた。
これらの経済環境の変化に加え、当初の計画策定時に想定していた人口の増加見通しと実態に乖離が生じているという。UPCは2009年時点で93万人であるアブダビ都市部の人口は2030年には320万人に増加するとの当初予測を260万人に下方修正した。UAE全体でも現在の約800万人が2030年に1300万人になるとの人口予測を1100万人に留まると見直した。UPCへの現地ヒアリング(2011年12月時点)では、人口増加率が想定を下回っているため、インフラ整備のスピードもそれに応じて鈍化しており、「Plan Abu Dhabi 2030」の完成が結果的に2030年ではなく、2040年あるいは2050年になる可能性があり、計画の逐次変更、フェーズの見直しは今後も見込まれると予測しているものの、「Plan Abu Dhabi 2030」の全体構想自体は不変である旨を強調している。

原文紹介ページ(英語)